手術

涙道・ドライアイ手術

乳幼児の先天性鼻涙管閉塞症に対しての手術や、涙道が閉じていて涙が多く流れる患者様に涙管シリコンチューブ挿入術・ ドライアイで目に傷がついたり目が開けられない患者様に涙点プラグ挿入術・その他、翼状片手術・霰粒腫・麦粒腫・角膜異物・涙嚢ブジー などを行います。

涙点プラグとは

「涙が排出される涙点(上涙点/下涙点)にシリコン製のプラグ(栓)を挿入することで、涙の排出を軽減します。」涙点プラグを挿入することで、栄養を含んだ自分の涙で眼を潤すという点で優れた治療法といえます。涙には細胞成長因子であるタンパク質やビタミンなどの重要な成分を含んでいます。
 これは人工涙液では補うことはできません。

涙点プラグについて

涙は涙腺から分泌され、目に入ったゴミや雑菌を洗い流したり、表面を潤して細かな傷を治したりする作用があります。また、目の表面は適度に濡れることで細かな凹凸をカバーしてレンズとしての機能を果たすことができるので、最近は眼の表面が乾くドライアイという病気では実用上の視力が低下している、とも報告されています。

 ドライアイ治療の基本は、点眼薬です。保湿作用のあるヒアルロン酸や涙液分泌促進薬を使うことで、多くの方は症状を軽くすることができます。しかしながら、点眼治療だけでは重症ドライアイの患者様に対しての効果は不十分です。

涙点プラグ 点眼だけでは効果が不十分な方に対して、次の段階の治療としては「涙点プラグ」があります。これは、眼の表面を潤した涙が排水される「涙点」に栓をする治療法で、点眼麻酔下での簡単な処置で行えます。具体的には、左右の目の目頭側には上下にみなさん涙点がありますので、そこにお風呂の栓のような形をしたプラグを差し込む、という処置です。それぞれの方に合ったサイズを確認しなければならないので、片眼につき約2〜3分かかります。

 涙点プラグ治療の良いことは、治療の後戻りができることです。稀にプラグの効果が効きすぎて治療後に涙があふれてしまうようになる方がいらっしゃるのですが、そういった方でもプラグを抜けば、元の状態に戻すことができます。また、目頭に異物を固定すること自体が心配という方には、コラーゲンプラグという薬剤もあります。こちらは体温で固まるコラーゲンを涙点の中に注入するだけですので、処置はさらに簡単です。ただ、コラーゲンプラグの場合には徐々に分解されてしまいますので、2ヶ月程度で必ず元の状態に戻ってしまいます。

  効果 持続 後戻り
涙点プラグ △〜◯(早期に抜けることあり)
コラーゲンプラグ
涙点閉鎖手術 ×

● 涙点プラグ

効果 持続 後戻り
△〜◯(早期に抜けることあり)

● コラーゲンプラグ

効果 持続 後戻り

● 涙点閉鎖手術

効果 持続 後戻り
×

治療の流れ

涙点プラグ